イタリアでなんかしてみる

デザイン留学・海外生活の情報まとめ

ミラノ工科大学 大学院正規留学 留学・生活費用について

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「でも留学に行くお金があるかな?」(留学費用・生活費・奨学金)

 留学はお金がかかる。ミラノ工科大学に限らずイタリアは、アメリカ・イギリスと比べるとはるかに留学費用を抑えることができます。意外と安いかもと思えるように、実際に留学した私の留学・生活費用を説明します。イタリアの大学院は2年制です。

 ※ 1ユーロ 120円換算

 

留学費

1. 年間授業料 / 約46万円 

ミラノ工科大学の年間授業料は約46万円(3898ユーロ)です。入学金・受験料はありません。また後で説明する学内奨学金によっては、この授業料がほぼ無償になります。

 

2. 海外保険 / 約2万~10万円

ビザ申請には保険に加入することが必須です。日本の留学保険、もしくはイタリア現地の保険に加入するかによって費用に大きな差があります。

 

国内保険

ジェイアイ「たびほ」という保険では、以下の内容で約10万(9ヶ月)かかります。

補償内容
  傷害死亡:なし
  傷害後遺障害:なし
  疾病死亡:なし
  治療・救援費用:3000万円
  賠償責任長期(自己負担額なし):1億円
  生活用動産長期用(自己負担額なし):50万円
  手荷物遅延費用(実損払型):10万円
  航空機遅延費用(実損払型):2万円
  弁護士費用:なし
  テロ等対応費用:1万円
  緊急一時帰国:なし
  応急治療・救援費用:なし
  歯科治療費用**:10万円

【公式】海外旅行保険・留学保険《t@bihoたびほ》

 

2020年現在、イタリア総領事館「ビザ申請チェックリスト」には医療費の項目が無制限の海外傷害保険の契約書と指定されています。

 

死亡補償をつけないでも2年間で約20万円かかります。第一に、保険はちゃんとしたものに入るべきです。この「たびほ」は国内の留学保険の中ではコスパが良いです。

 

イタリア現地保険

これでも、さらに保険にかかる費用を抑えたい場合は、イタリアに「W.A.I」と呼ばれるビザ申請に使える保険があります。こちらはミラノ工科大学も勧めている民間保険です。

 

費用は年間120ユーロ (約1万5千円)とかなり安いです。補償内容は国内での治療無制限、EU圏内360万円以内。家族の緊急渡航費等最低限の健康保険です。賠償責任が保障されていないことが格安の理由です。(詳しくはサイトで確認してください)

 Wai Italy Welcome Combos - Extra U.E. Residence Permit applicant

Politecnico di Milano: Health Service

 

加害保険はイタリア郵便局などの現地保険に入り、カバーすることもできます。こちらも年間100ユーロ ほどです。

https://www.posteitaliane.it/en/insurance-services.html

 


3. 航空券代 / 約7万円~

航空会社、シーズン、乗り換え回数によって大きく変わりますが、早くから購入することで割安に買うことができます。skyscannerやexpediaなどで航空券を日頃からチェックしておきましょう。

 

ポイント

  • イタリア直行便もある。
  • ドイツ経由が多い。乗り換え時間が短いと、荷物が間に合わない可能性大。
  • ANAでも安いチケットが買える場合も。また帰路の日時変更可能なチケットは便利。

 

4.滞在許可書申請費用 年間約5千円 

現地で滞在許可書(ペルメッソ・ソジョルノ)を発行するためにかかる費用です。ビザ申請自体は就学ビザの場合無料だそうです。(最新の情報を確認してください)

 

buono-italia.com

 

 

以上、留学自体にかかる費用です。日本の留学保険に加入したとしても年間約65万円です。成績証明書の発行やビザ申請の交通費など細かな費用は省略していますが、航空券や保険など全て含めても、日本の国公立大学より安いのではないでしょうか。奨学金があればさらに費用を抑えることができます。

 

 

生活費

次はミラノ市内での生活費についてです。

 

1. 家賃 / 月約3万8千円〜

家賃は、学生寮、相部屋、シェアハウス、一人暮らしによって値段が変わります。

 

学生寮

Residenze: Milano

ミラノ工科大学はいくつかの学生寮を用意しています。募集開始と同時にすぐに埋まってしまうので、チケット購入のように運が必要です。時間に合わせて、ブラウザを更新していち早く手続きをしましょう。事前に寮のタイプを調べ、希望順位を決めておきましょう。

 

2人でのルームシェア(トイレ、シャワー付き)・キッチンはフロアでの共有で、月3万円後半から住むことができます。ルームメイトがいい人であれば問題なくはないですが、相部屋はストレスもかかります。キッチンだけシェアする個人部屋も月4,5万程度でしょう。

 

その他

学生寮でなく、民間のシェアハウスでも同じような相場です。

ミラノ市内でのワンルームマンションは、物件にもよりますが東京より高いです。その理由は広いからです。日本のような狭いワンルームマンションが少ないです。そのため多くの日本人学生は、1LDKなどの物件を2人で借りたりしていました。ひとり5万円〜であれば、駅から近い良い物件が見つかるでしょう。毎年交換留学生は必ずいますので、「mix b」などの掲示板サイトで呼びかけてみましょう。 以前にまとめていた家探しの方法も参考にしてください。

 

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私の場合は、イタリア人とシェアハウスをしました。個人部屋があり、地下鉄駅前で 月に4万円でした。礼金はありませんでしたが、入居時にデポジットを支払いました。また半年に一度ほど管理費(年3千円ほど)を支払いました。オーナーやアパートに様々だと思います。まずは、ミラノ工科大学の学生寮、次に日本人コミュニティでの物件探し、それでも見つからない場合は民間サービスで探すのが良いでしょう。

 

家具、ベッドや家電は基本的に備え付けです。引っ越し費用がかかりません。

 

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・食費 月約2万〜3万

外食を控えると、日本(東京)と比べ、はるかに食費を抑えることができます。実際の物価は「Amazon it」で食品などを検索してみてください。現地スーパーではさらに安くなりますが、おおよその値段がわかります。自炊であれば、月2万円あれば十分でした。

 

ポイント

  • 外食をすると高くなる(日本の牛丼屋や定食屋のように安い外食がない)
  • ビッグマック単品が約500円。
  • ピザはデリバリーや軽食店で約500円〜。レストランでは約1000円〜。
  • 鮮魚のみ日本と比べ割高。
  • 学校近くは屋台トラックやテイクアウトのパスタ屋など充実。4ユーロ から
  • 中国系日本食レストランで約20ユーロで食べ放題があります。
  • チャイナタウンで日本食購入可能。安い寿司用米10kgが17ユーロ。コシヒカリ系は5kgで22ユーロ など。Riso e cereali

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・光熱費 月約1万円

学生寮の場合光熱費は含まれていますが、賃貸の場合は物件によって異なります。物件探しの際は確認しましょう。基本的に料金は日本と変わりませんが、料金体系について上限があるのかなど事前に確認しましょう。 現地イタリア人は水道水を飲みません。

 

携帯通信費 月約960円

 携帯料金は格安です。前に紹介したiliadという通信会社の場合、月50GB、通話sms無制限で8€です。さらに安いプランもあります。EUでも使用でき、申し込みも簡単ですので参考にしてみてください。

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・交通費 年約2万4千円~

ミラノではエリア内(市内)の地下鉄、バス、トラム、列車に乗り放題の年間チケットがあります。一般で年330ユーロ、27歳以下は200ユーロ です。詳細は下記リンクより確認してください。

New Integrated Fare System of the Mobility Basin - STIBM

主要駅の「ATMポイント」と呼ばれる窓口で申請、即日で受け取れます。一度作成すると、切符自販機でチャージすることができます。非常に便利でお得のため、必ず作りましょう。

 

ミラノの地下鉄については、こちらの記事にまとめています。

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・その他(交際費、雑費)

 ポイント

  • 学校では製作費など一部支給されることもありますが、基本は自費です。A1ポスターの印刷などで意外と費用がかかりました。
  • 教科書を購入させられることはありませんでした。
  • 美術館や映画館など学割が効きます。

 

家賃を月5万とすると年間60万円、食費など年間約40万で合計約100万円です。これら生活費は日本で一人暮らししていてもかかる費用です。シェアハウスなどで家賃を抑えることができれば他は日本より格安に生活することができます

 

留学費と生活費合わせて年間165万円です。

 

就学ビザは週20時間のアルバイトも認められています。uber eat などのオンデマンドのアルバイトなら良いかもしれませんが、大学院とアルバイトを両立することは非常に困難です。

 

そこで奨学金があれば、さらに留学費用を抑えることができます。以下で説明するDSU (イタリア政府の給付型奨学金)を得られた場合、学費免除・家賃補助・1日5ユーロの食券を得ることができます。その場合、年間約80万円ほどで留学が可能となります。

 

 奨学金

奨学金については、こちらでまとめています。

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次は、出願について↓

 

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